住宅政策 2009 7 26

書名 不動産のプロから見た日本経済の活路
著者 長嶋 修  PHP研究所

 「住宅は、消耗品なのか」
 よく言われるのは、
日本人は、投資が嫌いで、貯金ばかりしているという話です。
 しかし、日本人は、投資好きだと思います。
これに対して、「そんな、ばかな」と思った人が多いでしょう。
 マイホームという不動産投資。
実は、こうした投資が、将来的には、大きな問題になるかもしれません。
 外国と違って、
日本におけるマイホームという不動産投資は、
土地代が大きな比重を占め、住宅代が低いという問題があります。
 たとえば、昔話になりますが、
バブル経済の時代、不動産業者と雑談をしたことがあります。
「4000万円の物件。ところで、建物は、いくら?」
不動産業者は、だいたい1000万円強だと言うのです。
つまり、土地代は、3000万円弱ということになります。
 外国では、住宅を買えば、おまけに土地がついてきて、
日本では、土地を買えば、おまけに住宅がついてくる?
 今までは、日本においては、
このような投資内容でも問題がなかったと思います。
 なぜならば、土地神話というものがありましたから、
つまり、土地の価値は、
永遠に右肩上がりに上昇するという「神話」がありましたから、
たとえ、住宅の価値がなくなっても、土地の価値でカバーできたのです。
 しかし、こうした土地神話は、20世紀末で崩壊しました。
その上、世界最高速度?で進む少子化によって、
土地神話という「神話」は、ギリシャ神話の話のように、
「本当に、そんな話があったの?」というレベルになってしまうかもしれません。
 本当は、20世紀末の土地神話の崩壊と共に、
住宅政策を根本的に転換すべきだったのです。
にもかかわらず、相変わらず、政府は、
「住宅政策とは、要するに景気対策」と考えている様子があるのです。

住宅政策 2007 12 30
 日本の住宅政策は貧困です。
いや、政治家と商業主義が、日本の住宅を貧困にしてしまったのです。
木造住宅は、そんなに脆い(もろい)のか。
そんなに耐久性がないのか。
作っては壊し、作っては壊し・・・・・。
 中仙道、妻籠宿。
若き日の思い出。
観光に行ったのではありません。
木造建築を見に行ったのです。
 今の日本には、200年住宅、いや100年住宅さえも無理でしょうか。
しかし、それが日本の伝統を破壊していると思います。
 今さえ儲かれば、それでいいのか?
我々の子孫、100年後の日本人、200年後の日本人のことなんか、どうでもいいのか?
今の日本人は、後世の子孫のために働くという思想を捨ててしまったと思います。
日本人は、商業主義のために、伝統を捨て、歴史を捨てたのか。
 「町並み保存運動のはじまり
 時代が変り明治になって鉄道や道路が新たに造られ、
宿場としての機能を失った妻籠宿は、衰退の一途をたどりました。
 やがて昭和になり経済成長の中、
江戸時代の宿場の姿を色濃く残している町並みが見直され、
ここに全国に先駆けて保存運動が起こったのです。
 妻籠の人たちは町並みを守るために家や土地を
『売らない・貸さない・壊さない』という3原則をつくり、
ここで生活しながら、江戸時代の町並みという貴重な財産を後世に伝えているのです」
(妻籠観光協会 観光案内から)
















































 

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